
キャリアアップの選択肢として、公認スポーツ栄養士を目指す管理栄養士も多くいます。この記事では、公認スポーツ栄養士の基礎知識から仕事内容、資格取得方法、給料までわかりやすくまとめました。記事を読めば、公認スポーツ栄養士の可能性や、自身のスキルを活かせる転職の方向性が見えてきます。
公認スポーツ栄養士は、アスリートの栄養サポートを通じて健康増進や競技力向上に貢献する専門家です。資格を取得すると、管理栄養士としての専門性を高め、スポーツ分野での活躍の場が広がります。
公認スポーツ栄養士に関する基礎知識

公認スポーツ栄養士に関する基礎知識として、以下を解説します。
- 公認スポーツ栄養士の役割
- 現在の資格保有者数
- 資格取得者の増減傾向
公認スポーツ栄養士の役割
公認スポーツ栄養士の役割は、アスリートが最高のパフォーマンスを発揮できるよう、栄養面からサポートすること。主な役割は以下のとおりです。
- 栄養計画の作成と実行支援
- 選手一人ひとりの競技特性や目標に合わせ、最適な栄養摂取計画を作成し、実行を支援します。競技力の向上、怪我の予防、疲労回復の促進が目的です。
- 栄養教育と自己管理能力向上のサポート
- 選手本人や指導者、家族に対し、科学的根拠に基づく栄養知識を提供します。選手が自ら栄養管理できるよう、知識やスキルの習得も支援。自己管理能力の向上を図ります。
- 試合や遠征・合宿時の食事計画と環境整備
- 試合期、練習期など、時期に応じた栄養戦略を立案します。遠征や合宿では、現地の食事環境整備や適切な食事提供をサポート。時差や気候も考慮した献立作成なども行います。
- 最新知識に基づく栄養指導と効果検証
- 最新のスポーツ栄養学の研究に基づいたデータ収集・分析を実施。栄養指導の効果を評価し、改善につなげます。選手のパフォーマンス向上のため、常に最新の栄養学の情報収集も欠かせません。
- 監督・コーチ・医療スタッフとの連携
- 監督・コーチ・医療スタッフと連携し、選手を支えるチームの一員として活動します。
公認スポーツ栄養士は、選手の体調管理と競技力向上に貢献できるやりがいのある仕事です。
現在の資格保有者数

公認スポーツ栄養士の資格保有者数は、2024年5月時点で523人です(※1)。全国に20万人以上いる管理栄養士と比べると、非常に少ない人数です。希少性が高いため、スポーツ分野の専門職として厚い信頼を得ています。プロチームや五輪に出場するトップ選手の多くが、公認スポーツ栄養士のサポートを受けている状況です。
地域クラブや学校の部活動など、より身近な場面での活躍も増えています。スポーツ関連施設や大規模イベントが都市部に集中しやすいため、活動の中心も都市部となる傾向が見られます。
» 日本栄養士会(外部サイト)
公認スポーツ栄養士は少数ながら、スポーツ界全体で必要とされる専門職です。今後、活躍の場はさらに広がり、資格保有者も全国的に増加していく可能性があります。
※1 日本栄養士会の公認スポーツ栄養士の認定者数より参照。
資格取得者の増減傾向
公認スポーツ栄養士の資格保有者数は、近年増加傾向にあります。スポーツ界で栄養への関心が高まり、選手支援体制が充実した背景も要因です。管理栄養士が専門性を高め、キャリアの幅を広げようと挑戦する動きも影響しています。
選手の能力向上のため、チームや団体で資格保有者を求める需要も高まっています。ただし、資格取得には講習会参加や実務経験(インターンシップ)、試験合格が必須のため、難易度はやや高めです。
公認スポーツ栄養士の資格取得数は急増していません。専門知識と技能が求められる価値ある資格として、意欲の高い管理栄養士が取得を目指しています。
公認スポーツ栄養士の仕事内容

公認スポーツ栄養士の仕事内容は、以下のとおりです。
- 栄養計画の作成と実施
- アスリートへの栄養指導
栄養計画の作成と実施
公認スポーツ栄養士の仕事内容は、選手一人ひとりに最適な栄養計画の作成と実施です。選手の目標達成やコンディションを維持するには、科学的な根拠に基づいた栄養摂取が欠かせません。
栄養計画の作成は、選手の競技特性や練習量、目標、身体状況などを詳しく把握します。アレルギーや好き嫌いといった個人的な要因も考慮。トレーニング期や試合期など、時期に応じたエネルギー量や栄養バランスを考え、食事計画を立てます。
例えば、増量を目指す選手には十分なエネルギー目安量を確保。持久力が求められる選手には、糖質補給のタイミングを細かく設定します。栄養計画には日々の食事メニューに加え、補食や水分補給、サプリメントの適切な摂取方法に関するアドバイスも含みます。
栄養計画の実施段階では、効果を定期的に確認。体重や体組成の変化、血液検査の結果なども参考に評価します。必要に応じた計画の見直しや改善も大切な業務です。公認スポーツ栄養士は、計画作成から実践、評価、改善まで一貫して関わり、選手を栄養面からサポートします。
アスリートへの栄養指導
アスリートへの栄養指導は、公認スポーツ栄養士の重要な仕事の一つです。練習量や試合日程、当日のコンディションによって必要な食事も変化。食と栄養の専門知識を活かし、選手のパフォーマンス向上や体調管理を支援します。
選手の普段の食事内容や課題の聞き取りも、公認スポーツ栄養士の大切な仕事。集めた情報やデータから現状を正確に把握し、効果的な栄養指導につなげられるからです。アスリートへの栄養指導の一例は、以下のとおり。
- 個別の食事プラン作成
- 競技特性やトレーニング時期に合わせた具体的な献立や食べ方を提案します。
- 栄養補給のタイミング指導
- 練習前後や試合前など、目的に合わせた最適な摂取タイミングを助言。
- 体づくりサポート
- 筋肉量を増やしたい選手には、タンパク質の適切な量や種類、摂り方を指導します。
- 持久力向上サポート
- 持久力が求められる場合、エネルギー源の糖質について効果的な摂り方を指導。
- 試合に向けた調整
- 体重管理や食事法(ピーキング:試合に向けコンディションを高める調整)を指導し、最高の状態で試合に臨めるよう支援します。
- 疲労回復の支援
- 効果的なリカバリー(疲労回復)を促す栄養補給や食事内容を提案。
- サプリメント活用
- 必要に応じて科学的根拠に基づき、適切な選び方や使い方を助言します。
アスリートへの栄養指導では、選手一人ひとりに合わせた対話が大切です。栄養や食事の話だけでなく、時には励ましたり相談に乗ったりもします。医師やトレーナーなど他の専門家との連携も欠かせません。公認スポーツ栄養士は常に栄養学の最新情報を収集し、選手の競技力向上のため、チームの一員として支えます。
公認スポーツ栄養士の活躍の場

公認スポーツ栄養士の活躍の場は、以下のとおりです。
- スポーツチームやクラブ
- 医療機関や研究施設
スポーツチームやクラブ
公認スポーツ栄養士の主要な活躍の場の一つが、スポーツチームやクラブです。選手のパフォーマンス向上に、専門的な栄養管理は欠かせません。
大学や高校のチームでは、若い選手の栄養バランスを整える知識が必要です。ナショナルチームでは、国際大会に向けた体調管理にも貢献。フィットネスクラブなどでは、会員の健康維持をサポートする役割も担います。
トレーニングセンター(選手が体力向上や技術練習を行う施設)や合宿施設も活躍の場です。集中的なトレーニング期間における栄養管理は特に重要。選手向けの食事提供施設では、競技特性に応じた献立作成や提供を行います。
医療機関や研究施設
公認スポーツ栄養士は、医療機関や大学の研究施設でも活躍の場があります。具体的な施設は、以下のとおりです。
- スポーツ科学センター
- スポーツ医学センター
- スポーツ医科学センター
- トレーニングセンター
- スポーツ栄養に特化したクリニック
医療機関や研究施設では、スポーツ医学や運動療法に栄養の専門知識が求められます。疾患のある選手への栄養指導や、リハビリと連携した栄養管理も大切な役割です。
医療機関では、選手の栄養評価やケガ予防に向けた栄養指導を実施。研究施設では専門性を活かし、スポーツ栄養に関する研究活動に携わります。大学や高校の運動部と連携した研究も増加傾向です。
スポーツ栄養の重要性が高まり、活躍の場は拡大傾向です。医療機関や研究施設での経験は、最新知識の習得やキャリアアップにもつながります。
公認スポーツ栄養士の資格を取得するメリット

公認スポーツ栄養士の資格を取得するメリットは、以下のとおりです。
- 他の栄養士と差別化できる
- 転職市場で有利になる
他の栄養士と差別化できる
公認スポーツ栄養士資格のメリットは、他の栄養士と差別化できる点です。公認スポーツ栄養士はスポーツ栄養に関する高度な知識と実践能力を証明する資格。取得には専門研修や試験が必要で、難易度が高いため、資格保有者は限られています。
一般的な栄養指導に加え、アスリートの成績向上や体調管理(コンディショニング)にも対応可能です。管理栄養士は約20万人いますが、スポーツ専門の栄養士はまだ少数派。アスリートやチームから「食の専門家」として厚い信頼を得やすくなります。
転職活動でも有利に進められる可能性が高まるでしょう。公認スポーツ栄養士の資格は、専門性を明確にし、市場での価値を高める強力な強みとなります。
転職市場で有利になる
公認スポーツ栄養士資格は、転職市場で有利になるメリットがあります。専門知識や実践スキルがスポーツ業界だけでなく、多様な現場で必要とされているからです。特化した専門知識を持つ管理栄養士は、活躍できる分野が広がり、転職の際の大きな強みとなります。
例えば、プロスポーツチームや大学の運動部で活躍する道があります。整形外科クリニック、フィットネスクラブも、専門性を活かせる職場です。企業の健康経営や地域スポーツ振興でも知識を役立てられるでしょう。求人票に「公認スポーツ栄養士歓迎」と明記されるケースも増加傾向です。
公認スポーツ栄養士の資格があると、スキルや経験を活かせる職場が探しやすくなり、キャリアアップに結びつきます。
公認スポーツ栄養士の資格取得方法

公認スポーツ栄養士の資格取得方法として、以下の項目を解説します。
- 申請から認定までの進め方
- 必要な書類と手続き
- 養成講習会の内容と受講要件
- 検定試験のスケジュール
公認スポーツ栄養士の資格を取得するためには「公認スポーツ栄養士養成講習会」を受講し、検定試験に合格する必要があります。「公認スポーツ栄養士養成講習会」の申し込み(申請)には「スポーツ栄養ベーシックコース」修了証の写し(※2)が必要です。
公認スポーツ栄養士を目指す人は、最初に日本スポーツ栄養学会が主催する「スポーツ栄養ベーシックコース」の講習会を受講しましょう。
※2 「スポーツ栄養ベーシックコース」は、日本スポーツ栄養学会が主催する講習会。受講すると「スポーツ栄養ベーシックコース」の修了証がもらえます。「スポーツ栄養ベーシックコース」でスポーツ栄養の基礎となる栄養学的知識と、運動・スポーツに関する基礎知識を学べます。
申請から認定までのプロセス
公認スポーツ栄養士の資格取得までのプロセスは、以下のとおりです。
- 日本スポーツ栄養学会の養成事務局へ「公認スポーツ栄養士養成講習会」の申請書類を提出する(申し込み)
- 書類選考に合格する(受講者決定通知が届く)
- 指定されたオンラインシステム(JSPO指導者マイページ)に登録し、受講料を支払う
- 「公認スポーツ栄養士養成講習会」を受講する
- 検定試験に合格する
- 「公認スポーツ栄養士」の資格認定の登録手続きをする
- 「公認スポーツ栄養士」の資格が認定される
「公認スポーツ栄養士養成講習会」の受講者資格には有効期間があります。有効期間は受講者決定通知が届いてから5年目までのため、計画的な学習が必要です。
» 日本栄養士会(外部サイト)
必要な書類と手続き
「公認スポーツ栄養士養成講習会」の申し込みに必要な書類は以下のとおり。
- 受講希望者個人調書(※3)
- 管理栄養士免許証の写し(A4サイズに縮小)
- 「スポーツ栄養ベーシックコース」修了証の写し(※2)
- 共通科目免除証明書の写し(免除申請者のみ、受講決定後の申請は不可)
※2 「スポーツ栄養ベーシックコース」は、日本スポーツ栄養学会が主催する講習会。受講すると「スポーツ栄養ベーシックコース」の修了証がもらえます。「スポーツ栄養ベーシックコース」でスポーツ栄養の基礎となる栄養学的知識と、運動・スポーツに関する基礎知識を学べます。
※3 受講希望者個人調書は、日本スポーツ栄養学会のホームページの公認スポーツ栄養士養成講習会受講条件からダウンロードできます。
「公認スポーツ栄養士養成講習会」の申し込み期間は年に1回です。例年3月ごろの2週間程度と短いので、書類は早めに準備しておきましょう。2025年(令和7年)の「公認スポーツ栄養士養成講習会」の申し込み期間などは以下のとおりです。
- 申し込み期間
- 2025年(令和7年)3月1日(土)~3月17日(月)【当日消印有効】
- 提出先
- 「NPO法人日本スポーツ栄養学会養成事務局」〒238-8522神奈川県横須賀市平成町1-10‐1神奈川県立保健福祉大学栄養学科鈴木志保子研究室(TEL:080-3576-5152)
- 提出方法
- 日本郵便の「レターパックプラス」600円
「公認スポーツ栄養士養成講習会」に必要な書類を提出すると、申し込みは完了です。受講要件の選考後、受講決定通知が届きます。申し込み期間などは、日本スポーツ栄養学会の「公認スポーツ栄養士受講の手引き・申込み」で必ずご確認ください。
» 養成制度|日本スポーツ栄養学会(外部サイト)
養成講習会の内容と受講要件

公認スポーツ栄養士養成講習会の受講要件を満たしている場合、5月中旬~下旬ごろに受講決定通知が届きます。ただし、受講条件を満たしていない場合は受講できません。受講要件を必ず日本スポーツ栄養学会のホームページで確認してから申し込みましょう。公認スポーツ栄養士養成講習会の受講要件は以下のとおりです。
- 受講年度の4月1日現在で満22歳以上の管理栄養士資格を持ち、スポーツ栄養指導の経験があるか、その予定が認められた人
- 受講有効期間内で講習の全日程に参加できる
- 専門科目「スポーツ栄養士に必要な基礎的知識」の単位を取得している
- 受講内定後インターネットサービス「指導者マイページ」への登録ができる
公認スポーツ栄養士養成講習会の内容は、以下の2つのカリキュラムで構成されています。
養成講習会のカリキュラム | カリキュラムの時間 | カリキュラムの内容 |
共通科目Ⅲ(日本スポーツ協会) | 150時間 | 事前学習、集合講習(対面orWeb)、事後学習の3部構成 |
専門科目(日本スポーツ栄養学会) | 116.5時間以上(インターンシップ40時間を含む) | 集合講習、インターンシップ(40時間)の2部構成 |
共通科目Ⅲのカリキュラム内容は「公認スポーツ栄養士養成講習会受講の手引き」で確認が可能です。専門科目のカリキュラム内容は「日本スポーツ協会公認スポーツ栄養士養成講習会 開催要項」で確認できます。
検定試験のスケジュール
公認スポーツ栄養士養成講習会の検定試験のスケジュールは以下のとおりです。
- 共通科目Ⅲの講習会を受講する
- 共通科目Ⅲ検定試験を受ける(事前学習、集合講習(対面orWeb)、事後学習)
- 共通科目の検定試験に合格する
- 専門科目の集合講習会を受講する
- 専門科目の検定試験を受ける(集合講習、プレゼンテーション)
- 専門科目の検定試験に合格する
検定試験は、共通科目と専門科目それぞれで行われます。共通科目は、事前学習・集合講習・事後学習の成果を評価し、JSPO(日本スポーツ協会)が審査。専門科目では、インターンシップの成果発表(プレゼンテーション)と口頭試験が行われ、日本栄養士会が審査します。
» 日本スポーツ栄養学会(外部サイト)
検定試験に合格後、登録手続きをすると、公認スポーツ栄養士として認定されます。「公認スポーツ栄養士」資格の認定期間は4年間です。資格認定の更新を希望する場合は、4年ごとに更新に必要な研修会に参加し、資格認定の登録手続きをする必要があります。「公認スポーツ栄養士」資格認定の登録料は以下のとおりです。
認定登録回 | 認定登録料(税込) | 資格の認定期間 |
初回 | 23,300円(基本登録料10,000円+資格別登録料10,000円+初期登録手数料3,300円) | 認定日より4年 |
更新 | 20,000円(基本登録料10,000円+資格別登録料10,000円) | 認定日より4年 |
更新に必要な研修会は、認定資格の有効期間が切れる6か月前までに受講する必要があるため、注意が必要です。受講忘れがないよう日本スポーツ栄養学会のホームページでご確認ください。
» 更新制度|日本スポーツ栄養学会(外部サイト)
「公認スポーツ栄養士」の資格取得方法の流れについては、日本栄養士会のホームページをご参照ください。「公認スポーツ栄養士養成講習会」のよくある質問は日本スポーツ栄養学会のホームページが参考になります。
公認スポーツ栄養士の給料

公認スポーツ栄養士の給料について、以下の項目を解説します。
- 平均年収
- 業界による年収の違い
平均年収
公認スポーツ栄養士の平均年収は約300~400万円です(※4)。経験や勤務先によって300~600万円まで幅があります。都市部は地方より、大手企業は中小企業より高給になる傾向です。
» 求人ボックス 給料ナビ(外部サイト)より一部引用
指導実績や専門知識が豊富なほど高給になる傾向があります。プロスポーツチームや有名選手の専属栄養士は700万円以上、フリーランスの場合は年収1,000万円以上も可能です(※5)。経験年数に応じて徐々に年収が上昇する傾向があるため、長く働き続けることで収入アップが期待できます。
専門性を高め、実績を積んで、さらなる年収アップを目指しましょう。
» 管理栄養士の平均年収を雇用形態・都道府県別に紹介!
※4 厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」では、管理栄養士・栄養士の区別がされていません。栄養士の区分の平均年収を参考にしています。
※5 年収の数字は目安であり、個人の経験や実績、勤務地域などによって変動する可能性があります。
業界による年収の違い
業界ごとの公認スポーツ栄養士の年収は以下のとおりです。
- プロスポーツ選手専属の栄養士:600〜1,000万円以上
- スポーツ栄養コンサルタント:400〜800万円
- スポーツチームに所属する栄養士:400〜700万円
- 大学・研究機関:400〜600万円
- スポーツ用品メーカーとスポーツ食品開発:350〜600万円
- アスリート向け飲食店とスポーツイベント運営:300〜500万円
- 医療機関:300〜500万円
- フィットネスクラブ:250〜450万円
業界ごとの公認スポーツ栄養士の年収は目安のため、個人の経験や実績、勤務地域などによって変動する可能性があります。高収入を目指すなら、プロスポーツ選手専属やスポーツチーム、コンサルタントなどの分野でキャリアを積むのがおすすめです。
公認スポーツ栄養士が給料をアップさせる方法

公認スポーツ栄養士が給料をアップさせる方法は、以下のとおりです。
- 専門性を向上させる
- 追加の資格を取得する
専門性を向上させる
公認スポーツ栄養士として専門性を向上させれば、給料アップにつながります。最新の研究や技術を学び、実践的なスキルを磨くことで、より高い価値を提供できるからです。スポーツ栄養学の最新研究を学び、アスリートの競技特性に応じた栄養指導スキルを磨きましょう。
スポーツ医学や運動生理学の知識を深め、海外の先進的な栄養プログラムを研究するのも効果的です。実際のスポーツチームでの実務経験を積むのもおすすめです。スポーツ栄養に関する学会や研修会に積極的に参加することで、最新の情報や技術を常にキャッチアップしましょう。
個別のアスリートに対するカウンセリング技術を向上させるのも大切です。アスリートの心理面にも配慮した栄養指導ができれば、より効果的なサポートが可能です。食品分析や栄養評価の最新技術を習得すれば、より精密な栄養管理ができます。
チームスポーツとの連携や協力体制構築のスキルを磨くことも、チームの内での存在感を高める助けになります。栄養指導の効果測定や評価方法を学び、自身の指導の成果を客観的に示しましょう。
追加の資格を取得する
追加の資格を取得することは、公認スポーツ栄養士としてのキャリアアップに大きな効果があります。給料アップにつながる可能性が高いので、ぜひ検討してみてください。おすすめの資格は、以下のとおりです。
- 健康運動指導士
- NSCA-CPT(パーソナルトレーナー)
- JATI(トレーニング指導者)
- アスレティックトレーナー
- 臨床栄養師
- サプリメントアドバイザー
- MBA
- プロジェクトマネジメント
資格を取得することで、スポーツ栄養の分野でより専門性の高い仕事に就くことが可能です。TOEICやIELTSなどの語学資格を取得すれば、活動範囲が世界に広がります。データ分析やプログラミングなどのIT関連資格を取得すれば、デジタルスキルを強化可能です。
コーチング資格やマーケティング資格なども、コミュニケーション能力や自己PR力の向上に役立ちます。追加の資格取得は、専門性を高め、より高い給料や魅力的な仕事につながります。
» 管理栄養士が給料低い理由とは?実態と給与アップ方法を解説
まとめ

公認スポーツ栄養士の資格を持つことで、他の栄養士との差別化が可能です。主な仕事は、アスリートの栄養管理や指導です。活躍の場は多岐にわたり、スポーツチームや医療機関、研究施設などで重要な役割を果たします。資格取得には養成講習会の受講と検定試験の合格が必要です。
年収は業界によって異なりますが、専門性を高めたり追加の資格を取得したりすることで、給料アップの可能性が高まります。公認スポーツ栄養士は、健康とパフォーマンスの向上に貢献できる職業です。
» 管理栄養士の仕事内容と向いている人の特徴